１、法人税の基本税率の引下げ

　法人税の基本税率については、従来23.9％であったものが、平成28年4月1日以後に開始する事業年度から23.4％に引下げられます。

これは、「課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる」という考え方の下、法人課税をより広く負担を分かち合う構造へと改革し、「稼ぐ力」のある企業等の税負担を軽減することにより、企業に対して、収益力拡大に向けた前向きな投資や、継続的・積極的な賃上げが可能な体質への転換を促すために決定されました。

現在、企業の内部留保は増加する一方で、大企業の設備投資は伸び悩んでいます。また、労働分配率も低下しています。そこで、内部留保を活用して、投資の拡大、賃上げなどを行うことが期待されています。

２、中小法人（資本金１億円以下の法人）の税率

　中小法人の法人税率は、平成28年4月1日以後に開始する事業年度においても所得800万円までの部分については従来どおり15％となっています。

３、建物附属設備、構築物及び鉱業用の建物の償却方法

　平成28年4月1日以後に取得する建物附属設備、構築物及び鉱業用の建物の償却方法については、次のように定められました。

　建物附属設備及び構築物・・・定額法

　鉱業用減価償却資産・・・定額法又は生産高比例法

　これにより、平成28年4月1日以後に取得する固定資産については、

①建物・・・定額法

②建物附属設備・・・定額法

③構築物・・・定額法

④機械及び装置・・・定額法又は200％定率法※

⑤船舶、航空機・・・定額法又は200％定率法※

⑥車両及び運搬具・・・定額法又は200％定率法

⑦工具、器具及び備品・・・定額法又は200％定率法※

⑧無形減価償却資産・・・定額法

　となります。

※法定償却方法は200％定率法

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